こんにちは、かおる(脳脊髄液減少症の看護師ライター)です。
突然ですが、私は体調を崩すようになってから、読書の魅力を知りました。
時に癒され、自分を救い、支えてくれる言葉やストーリー。
孤独だからこそ、余計に読書の力が染みわたります。私の場合。
読書嫌いだった子供のころの自分にお説教したいくらい(笑)
そんな読書好きの私がレビューをお届けする【メンタル:私の本棚】シリーズです。
夜空に泳ぐチョコレートグラミー
チョコレートグラミー?
正体は、ミルクチョコレート色をした小さな魚。
外敵から守るために、親が自らの口の中で一生懸命子どもを育てるのが特徴です。
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この本は5つの連作短編集になっています。5つの物語がほんの少しずつつながっているのがおもしろい。
生きづらさを抱えた主人公たち。傷つきながらも大切な人を愛おしみ、強く生きていきます。
その切なくて優しいストーリーに、心がキュッとかじかんだり、温まったり、時には笑えたり…。
色々な想いが溢れます。
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著者は本屋大賞受賞作「52ヘルツのクジラたち」(←これもとてもよかったです!)でお馴染み町田そのこさん。
心温まるような、やわらかな文体が魅力です。
楽には生きられない人生、少なからず生きづらさを抱えている方はきっと多い。
そんな読者の繊細な感情にそっと寄り添い、背中を押してくれるこの1冊です。
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いつかは親の口の中から自分のヒレで、広い海に泳ぎだす。
私たちもこの世界で、人の愛を大切にしながら自分の足で歩んでいけます。
きっとチョコレートグラミーのように^^
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夜空に泳ぐチョコレートグラミー (新潮文庫) [ 町田 そのこ ] 価格:693円 |